本の内容
企業のトップ5%の社員は、一体どのように読書を行っているのか。
その読書術を余すことなく紹介しているのが本書だ。
読書を通じて自己研鑽を考える人には、非常に参考になる一冊である。
トップ5%の社員のように結果を出すために、ざっくり結論を言えば「能動的な読書」をすること。
自ら課題や目標を明確にし、読書によって必要な知識を得たり、考えを深めたりしていく。
つまり、読書そのものを目的にするのではなく、目的達成のための「手段」として読書を行うという考え方だ。
そのための具体的な方法が、本書には数多く紹介されている。
オーディオブックの活用で効率化を図ったり、読書用の服を用意したりするなど、興味深い内容も多かった。
その中で、テクニックの一つとして紹介されていたのが「選読」。
読んで字のごとく、必要な部分を選んで読む方法である。
表紙、目次、あとがきなどから、自分に必要なページを選び、知識を得ていく。
「本は最初から最後まで読む必要はない」
これは多くの読書術の本でも繰り返し語られている考え方だ。
「選読」ができない
だが、自分はこの選読ができない。
理由は、シンプルに2つある。
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① 貧乏性だから
せっかくお金を払ったのに、少しだけ読んで終わるなんてもったいない。
なんなら裏表紙まで含めて、余すことなく読み込みたい。
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② そもそも目的がない
「会社のトップ5%社員になってやる!」なんて気概は、とうにない。
自分にとって読書は、娯楽なのだ。
貧乏暇なしとはいうものの、読書を効率化してまで達成したい目標もない。
社畜は拘束時間が長い。
家に帰ってから寝るまで、自由に使える時間はせいぜい2時間ほどだ。
その貴重な2時間のうち、就寝前の15分くらいが、自分にとっての娯楽の時間になる。
だから読書は暇つぶし。
むしろ、無駄な時間であればあるほどいい。
贅沢な時間の使い方
『ウォール街のランダム・ウォーカー ― 株式投資の不滅の真理』
(バートン・マルキール著/井出正介訳)という本を持っている。

「本棚にあったらカッコいいな」という理由だけで購入した。
もちろんブックオフだ。
難しいし、長いし、途中で「自分はなんでこれを読んでいるんだ」と思うくらい謎の時間だった。
ただページをめくり、文字列を目で追い続けるだけの時間。
2ヶ月かけて読み切った感想。
それは――
「自分にはインデックスファンドにぶち込んで、長期保有できるだけのお金がない」
実にムダな時間だった。
しかし、企業のトップ5%の人たちは、お金をかけてでも時間を生み出し、知識を吸収するという目的のために読書という手段を効率化している。
そんな中、自分は目的もなく本を読み、時間をただ垂れ流している。
なんという贅沢だろう。
読んでいる時間そのものが楽しく、娯楽であり、暇つぶしでもある。
読書は「手段」にもなる。
ときには「目的」であってもいい。
何も生まない時間を、あえてじっくりと味わう。
それこそが自分にとっての、読書という最高の贅沢なのかもしれない。

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