U-NEXT無料トライアルで気づいた映画の価値|映画はファストフードじゃない【一人言 映画】

一人言

とある日、こんなメールが送られてきた。

U-NEXTが1ヶ月無料で観られる。
タダで暇を潰すのにはもってこいだ。

普段なら、「どうせ月額を払うお金もないし、無料期間を体験することで、入りたくなって虚しくなるだけ」と思い、この手のキャンペーンはスルーしてきた。

しかし、今回心が動いたのは、「劇場で観られる新作映画が、もれなく2本タダ!」の文言。
映画館で映画が2本もタダで観られるだと!?

生粋の面倒くさがり屋なため、ギリギリまで迷った末に、最終日に何とか登録。

さっそく酒でも呑みながら、映画でも観てみよう。
無料期間中に観られるだけ観たら、その分お得だ。

しかし、いざU-NEXTを開くと、あまりのコンテンツの多さに迷ってしまう。

チャレンジ精神のなさと、貧乏性が遺憾なく発揮される。
いっぱい観たいけど、つまらなそうなのを観て時間の無駄にしたくない。
なんせ1ヶ月しかないのだから。

結果、作品を選んでいる間に酒が進み、
ベロベロの状態で観るからストーリーが入ってこない。
そして「まっ、無料だからいっか」なんて思って寝る。
生産性のない時間だ。

そして、自分の貧困状態も呪いたくなる。
私はテレビを持っていない。
映像を観られるものと言えば、オンボロの激安パソコン、ドンキで買ったポータブルDVDプレーヤー、スマホのみだ。

酒を呑みながらパソコンを開きたくない。
過去に一度こぼして、パソコンをダメにしてしまったから。
第一、空き容量がない。
となると、スマホ一択。

スマホで観る映画は、なんて味気ないんだ。
これはあくまで私の感想だが、映画をスマホで観るとチープに感じてしまう。
ストーリーの壮大さとか重厚感とか迫力といった、制作者の魂がのった作品の肉付きを、すべて削ぎ落として観ている感覚になる。
要は、ただ単にストーリーだけを追いかけているみたいだ。
(そもそもベロベロでストーリーすら入っていない)

やっぱり映画は映画館なんだ。

初めて父親に連れて行ってもらった「もののけ姫」
普段は仕事ばかりで、たまの休日もボートレースに連れて行く父親が、映画館へ。
そのときの映像が、今でも思い出せる。

友達と初めて観に行った「ONE PIECE 珍獣島のチョッパー王国」。
帰り道、目の前で車が民家の壁に突っ込んでいったあの恐怖を、今も覚えている。

初めてお付き合いした子と観に行った「ブラッド・ダイヤモンド」。
緊張でストーリーなんて全然入ってこず、恋愛を描いたシーンで気まずくなった記憶がある。

映画館で観る映画には、作品と共に思い出として記憶に残る力がある。

映画は人生のしおりだ。
過去を振り返る時、作品が人生のポイントで残っている。
その時必要なストーリーだったのかもしれない。
いずれ必要になるメッセージだったのかもしれない。

コロナ禍以降、急速に増えたサブスク。
作品を身近に楽しめる一方、
作品をお手軽に消費できてしまう。

私にとっての映画は、
今日は「ここでいっか」のファストフードではなく、
「この日のために」の懐石料理であってほしい。

まぁ、散々言ってきたのだが……
やはり無料で色々観られるのは嬉しい。
いっぱい消費するぞ。

人生は消費ではなく、味わい深い懐石料理に…。

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